先日の久米島・沖縄島旅行において、久米島(2012/09/21-23)分のゴキブリ記録がほぼまとまったので記す。
採取したのは以下の品目。
リュウキュウクチキゴキブリ
サツマゴキブリ
ワモンゴキブリ
コワモンゴキブリ
アミメヒラタゴキブリ
ミナミヒラタゴキブリ
ウルシゴキブリ
リュウキュウモリゴキブリ
オガサワラゴキブリ
同定ができない幼虫を除いても、9種類を採取できた。久米島については朝比奈さんの図鑑で記録が少なく、分布表において上記に挙げた種のうち、ミナミヒラタとリュウキュウモリしか分布のマークが付いていない(2種だけ!)。ということで、それ以外は、「日本産ゴキブリ類」にて久米島での記録が無いものである。このうち、リュウキュウクチキゴキブリについては、「月刊むし」の2012年4月号にて「沖縄県久米島でリュウキュウクチキゴキブリを採集」という短報記事が掲載されており、確認したが、私と同じ場所で採集された記録であった。これではまるで、この記事を読んで採集しに行ったと思われそうだが、この記事は旅行に行くまで未読であった。が、さらに探してみると、沖縄県立博物館・美術館というところが「久米島の小動物」という報告書を作成していた(PDFで手に入る)。その中の「久米島のゴキブリとシロアリ、その生息環境」という表には、細かな採取記録が載せられている。その中ではなんと10種類が記録されており、これには私が採取した9種のうち、ワモンとコワモンを除く全種が含まれている。調査は1994年に行われているようなので、どちらにしろリュウキュウクチキの記録は昔からあったということになる。なお同報告書の脚注を見ると、ワモンゴキブリとヒメチャバネが(高良・東 1974)でリストされているらしく(私自身は未確認)、全部合わせると13種の記録があったようだ。というわけで、ややこしいが、私が採取した種で、前述した文献にリストされていない種は、コワモンゴキブリだけである。もしかしたら初記録かもしれないが、コワモンなんて外来種なので、どうでもいい気がする。
私が採取できなかった種で記録があるのは、
オキナワオオモリゴキブリ
チビゴキブリ
マダラゴキブリ
ウスヒラタゴキブリ
ヒメチャバネゴキブリ
の5種で、このうちマダラゴキブリについては採取を試みなかった(つまり川沿いの石下を探さなかった)ことが悔やまれる。まぁマダラは沖縄本島である程度採ったのでいいのだが。
Post a Comment