「九州旅行の話 その1(或は、福岡で佐賀銘菓を買う)」
「九州旅行の話 その2(或は、大雨警報出てるんですが……)」の続き
今、記事書いてる途中でプレビュー画面を表示させて思ったんだが、Adsenseで「かえるのえさ通販」という広告が出てくる自分のBlogって素晴らしいな、と。
2日目の午後は、私が最後の望みをかけて行うゴキブリ採集へ。一応、研究用という名目で旅行に行っているわけで、食材性ゴキブリの収穫0で研究室に帰った日には笑いものである。事前に天草島内の国有林で、今回宿泊している場所から近い区画に入林申請を出してあるのでそちらへ向かう。場所は下田温泉の辺りを奥へ入っていくところ。旅行に行くといつも思うが、「よくこんなとこに人住んでんな」って思うような山奥まで道は続いてて、学校とかまであったりする。やっぱり人間って凄いな。肝心の林相というと、結構植林されてる……。とはいえ、施行のしにくい急斜面には天然林(幹が一様に細いことから二次林と思う)も成立している。おまけに、ちょろちょろと水の流れもジグザグに登るの車道を突っ切るように通っていた。いいねぇ、こういう場所で採集したかったのだ。まずはその、ちょろちょろとした水に下が浸かるか浸からないかくらいに位置している石をひっくり返す。案の定、マダラゴキブリと思われる幼虫が採取できた。マダラゴキブリ幼虫はもう少し大きい個体を徳之島で採集しているが、1匹だけだったので、素直に嬉しい。
次に目標とするはもちろん、エサキクチキゴキブリ。九州に来たのはそのためなのである。急斜面にしか広葉樹が生えていないと言うことは、必然的に朽木もそこにある。大分危なっかしく登ったが、しばらくはいい朽木が見つからない。シロアリ占有かアリ占有ばかりである。が、さらなる急斜面へ登ったとき、私は「この木にいなけりゃ、エサキどころかオオゴキすらこの島にゃいねぇべっ!」と言うほどの良質な朽木を発見した。スコップを突き立てると、サクッと刺さり、そのまま横方向に力をかければ、バリッと木片が剥がれる。それでいて、軽く触っただけで崩れるような脆さではない。これぞまさにゴキブリが好む朽ち具合である。しかもなんと、ゴキブリ穿孔の証ともいえる木屑+ペレット状の糞が落ちているではないか!期待に胸を踊らせさらにスコップで朽木を崩す。と、何か赤黒いものが落ちた。ゴキブリである。震える手でそれを拾い上げてみれば、オオゴキブリよりは少し小柄な体、そしてなにより短翅である。そう、正しくエサキクチキである!結局、同じ木からエサキクチキを成虫だけで5匹、幼虫を10匹程度採集できた。おまけにオオゴキブリの成虫ペアもお出ましである。はぁ、やっとこれで安心して京都に帰れるぜ……。
というわけで、天草の国有林はかなりいい所であった。前日の英彦山がダメダメだった分、天草の素晴らしさが身に染みる。昼までは海で時間を使い、午後は暗くなる前に風呂に行かないといけないというスケジュールだったため、実際に採集を行えたのは1時間半ほどであった。ここはいつかまた来よう、そう決心してその場所を後にした。
続きはまた別の記事で。
Post a Comment