博物館というだけのことはある

 現在、神戸の実家に帰省中なんですが、今日は遊びにきていた親族と共に六甲山の頂上付近にあるオルゴールミュージアムという所に行ってきました。

 「オルゴール?知ってるぜ、突起の付いたドラム型のヤツが回転して櫛状の金属弾いて音出すアレだろ?実家にもあったぜ、なんかの記念品で貰ったちっこいやつ」

という浅い知識しか持っていなかった私は、そこに展示されているオルゴールに度肝を抜かれました。

 まず大きさですが、オルゴールのみのやつでもデカイのはシリンダー型で大きめの衣装ケースぐらい、ディスク型だと中に服をつり下げられる衣装タンスくらいのサイズがありました。んでこのシリンダー型とディスク型という2つの型なんですが、シリンダー型というのが最初に書いた、「ドラム型のヤツが…」という一般によく知られたタイプで、それ以外に円盤状の金属に突起を付けて音楽をプログラムしたディスク型というのが存在することを今日初めて知りました。説明を聞いたところによると、シリンダー型のあとにディスク型が開発されたそうですなんですが、現在目にする機会が多いオルゴールがシリンダー型なのは、ディスク型は小型化が難しい、もしくは小型化するとディスク型の利点が失われる、からなのかなぁと思います。

 次に音。オルゴールといえば高音域の音、というイメージがありましたが、しっかりした筐体に納められた大型のオルゴールだと結構低音も出るんですね。そりゃまぁドラムのような低音が出せるわけじゃありませんけど、少なくとも私が抱いていたオルゴールの音域に対するイメージは一新されました。オルゴールミュージアムでは、15分か20分の演奏プログラムを1時間に2回のペースでやっているみたいなんですが、これが結構楽しめました。司会のお姉さんが非常に巧みで、先ほど書いたような大型のオルゴールを次々と鳴らし(100~150年前に作られたアンティークなので一般の人は触れられない)ながら解説してくれるんですよ。演出や曲目を変えながら行われるプログラムを4本は鑑賞しましたかね。

 あとは私が読んで感心した、オルゴールに使われている技術的なこととか、オルゴール以外の自動演奏装置の凄さについても書きたいのですが、それは今度気が向いたらにします。

メモリ16Gも珍しく無くなっちゃったけど

 ASRock 990FX Extreme4を買いました。あとサイズのCPUクーラー「峰2」も。メインで使っているデスクトップマシンのマザーとCPUクーラー、それにメモリを入れ替えました。元はAM2+のFoxconn A7DA-Sにサイズの「兜」だったので当然メモリもDDR2だったのですが、それをDDR3 4GBx4の16GBにしました。CPUはPhenom II x4 945のままなので、処理速度自体は変わりませんが、メモリは4倍になったのでそこはかなりのアップグレードです。

 あとUbuntu LinuxでオンボードのNICが使えなかったので、ドライバのインストール方法をメモ。ASRock 990FX Extreme4に載ってるNICはBroadcom BCM57781なので、Broadcom.comのドライバダウンロードページからLinux用のtarファイルを落としてきます。今回はver.3.116jを使用しました。これをダウンロードして解凍したら、あとはREADME.TXTに書いてあるとおりにすればいいだけです。README.TXTのあるフォルダまで移動し、

# tar xvf tg3-3.116j.tar.gz
# cd tg3-3.116j
# sudo make install

して再起動したらいけました。なお、試した環境はUbuntu 10.04 LTS 64bitです。

 それから新たに買ったCPUクーラー「峰2」の話。ASRock 990FX Extreme4にはチップセットのヒートシンクと微妙に接触しますが、取り付けは可能です。バックプレートを使った装着になりますが、特に問題なくインストールできました。メモリモジュールとの干渉については、メモリの高さもあるかと思いますが、SILICON POWERのDDR3 1333はCPUクーラーを装着したままでも脱着が可能なほど余裕がありました。

 以上レビューぽいもの。

 いやー久しぶりに大掛かりな入れ替えしましたが、途中で電源のピン差し込みを間違えて動かず焦るわ、CPUクーラーの金属で手の甲を切って血が出るわで結局4時間かかりました。こういうのは実家に帰る日にやるもんじゃないですね。帰るのがどんどん遅くなってしまいます。

よい子は家で深夜アニメを観る時間だよっ!

 最近、大学の実験室で深夜まで作業して帰るということが多いんですが、帰るときに、大学内でバイクとかチャリに乗ったやつらが集団で走ってたり溜まってたりするのに出くわすことが結構あります。ありゃ多分大学生じゃなくて、中高生ですね。彼らが夏休みに入ったであろう時期から急に増えました。今日も深夜の2時に大学を出て帰るとき、何やら叫びながら北部構内のメインストリートを原チャで走っている2人を見ました。運転している人は流石にヘルメットしてましたが、後ろに座ってた奴はノーヘルです。あ、もちろん原チャで2人乗りは出来ませんからね。ただまぁ大学構内に限って言えば、あれは公道じゃないと思うので、無免許だろうが2人乗りだろうが、警察に捕まるということは無いんじゃないかと思います。ホントかどうか知りませんけどね。んで大学構内から出る時も、出口周辺に溜まってた(10人くらいかね)中高生の間を通らなくてはならなかったんですが、こういうのって実は結構恐いんですよ。高校の時は運動部でしたけど、別に腕っ節が立つわけではないし、本気で絡んで来られたらいくらなんでも相手の数が多すぎます。しかしまぁ今日いた子達は、私が通るときに「すんません」と道を塞いでいたことを自ら詫びてくれましたし、そんなに悪い気はしませんでした。

Paratrichius duplicatus

 食材性ゴキブリを採取していると、甲虫の幼虫が出てくることが多い。クワガタとかゴミムシダマシとか色々。んで昨日クワガタを飼育している押し入れの中を見たら、見たことない虫が死んでいた。10mmちょいくらいの体長で、背側にも腹側にも派手な模様のあるコガネムシだった。この派手な模様を頼りに図鑑で調べると、オオシマオオトラフコガネであろうと分かった。こいつは分布が奄美諸島・沖縄諸島となっている(保育社の原色日本昆虫図鑑IIより)。オオトラフコガネというよく似た種は本州・四国・九州に生息しているようだ(同上)が、羽根の模様が微妙に違うのでオオシマオオトラフコガネの方だと区別できる。それで、「あぁ、こいつは徳之島で採った、よく分からない幼虫から羽化した奴だ」と分かった。去年徳之島に行った時、リュウキュウクチキゴキブリを採取する過程で材から出てきてしまった幼虫の一部をフィルムケースに入れて持ち帰り、クワガタの幼虫を飼育する発酵マットに突っ込んで放置していたのである。羽化していたものの完全に放置していたから自力でビンから脱出し、そこで力尽きたのであろう。しかしまぁよくあんな運搬と飼育を経て成虫になることができたなぁと、昆虫の生命力には驚かされる。

いい解説

 アセスバイトの途中で読もうと思って本を2冊買っていたのだが、バイト3日目に読み終わったのが森博嗣 作の「地球儀のスライス」という短編集。かなり雑多な10作が納められていて、「すべてがFになる」で始まるS&Mシリーズの短編も2作含まれている。しかし今回書きたいのは本編についての感想ではない。この本に付いている「解説」についての感想である。私は普段、本の後ろに着いている「解説」を意識的に読まないようにしている。作者自身による「あとがき」ですら目を通さずに本を閉じることもある。それはなぜかというと、自分で読み切った本の価値は自ら見出すものであって、他人に解説してもらう必要は無い、と信じているという理由と、本編以外を読むことで少なからず気分を害した経験があるためだ。しかしこの「地球儀のスライス」に付いている解説は良かった。冨樫義博さんという方(名前を見て作品が思い浮かびはしなかったのだが、調べてみるとタイトルはかなりよく目にする作品を描いておられる漫画家らしい)が書いているのだが、この解説では個々の作品について、ああだこうだと書いてはいないのだ。最初にお勧めの作品を3作、そのタイトルを挙げているだけなのである。どう面白かったかとか、ここが興味深いとか、一切書いていない。そしてあとは「理系」とは何か「文系」とは何か、というテーマで作品とは直接関係ないことを書いている。こういう解説なら、作品に対する自分と真逆の意見を読まされて閉口することも、余計な情報を与えられて楽しみを奪われることもない、そういう点でこの解説は素晴らしいなと感じた。