Mizukama Blog

　以前、FireProブランドのAPUが発表されて以来、一体いつになったら製品が出てくるんだと思っていたのだが、実はもう販売していた。

　ACUBEから、Micro-ATXマザーとAPU、それにクーラーのセットで、A320とA300がそれぞれ、FPA-A320MA-001とFPA-A300MA-001という型番である。FPA-A320MA-001の方で価格は65000円程度。ただし、在庫ありというWEB SHOPは少なく、大概「お取り寄せ」状態である。値段は正直高いと思うが、AMDの発表資料によれば、単体で30000円くらいするFirePro v4900程度のグラフィック性能を発揮するということなので、妥当なのかもしれない。マザーはMicro-ATXであるが、単体GPUが通常はいらないのであるから、RAIDカードとサウンドカードを挿すくらいな構成には十分である。

　なお、ACUBEの製品紹介を見る限り、マザーとAPUのみで3画面出力が可能（DPのHUBとか使わずに）なようであるが、一系統はVGAなので、デジタルは2系統まで。それ以上必要な場合はV3900とかV4900を挿しましょうね、ということらしい。あと、SATAポートが8つもついているのは好印象。

　何よりこの製品が素晴らしいのは、サポートOSにLinuxを入れているということ。サポートされるディストリビューションの中にはUbuntuも含まれている（ただし11.04と11.10で、LTS版が含まれないのは残念）。

　ただし、おそらく普通のユーザー（せいぜいBlenderとかGIMPとか使う程度）は、7750でも買っといた方が幸せになれるとは思う。7750なら多くのカードでデジタル3系統出力が可能だし、今なら9000円程度で手に入る。FirePro APUは、プロ向けグラフィックソフトの認証ありのシステムで小型なのが欲しい人向けの製品だと思う。