少し前に、劇場版『東京スカイツリー 世界一のひみつ』という映画をテレビで観た。配給は角川映画で、声優の神谷さんと日笠さんがハトの役(?)というかナレーションで出演している。観たきっかけはただそれだけ、つまりアニメの声優さんが声入れてるってだけのことだったのだが、実際観てみたら面白かった。東京スカイツリーの建設を設計の段階から追ったドキュメンタリーなのだが、腰を据えてじっくり観る価値があると思う。正直、私はスカイツリーなんてものに大して興味は無かった。東京に住んでいた頃(8年くらい前)には、電車の窓から東京タワーを見る機会もあったが、別に展望台から景色を見てみたいとか、近くで見上げたいと思ったことは無く、実際東京タワーの周辺に足を運んだことも無い。少し前にテレビでスカイツリーの話題ばかり取り上げていた時期があったが、「電波塔が一本建ったくらいで、なんでどの局も特集組んでんだよ」とか思ってたのである。まぁ、スカイツリーが出してる電波が、今自分の住んでいる地域まで飛んでくるわけでもない(無論、映像を受信するのに十分な強度で、という意味である)からな。が、この映画は私に、スカイツリーに対する興味を多少なりとも起こさせた。東京スカイツリーの設計理念、パーツの製造における技術、建設現場での予期せぬトラブル、こういったものが観ていてとにかく感動的(あまりこういう単語は使いたくないのだが)なのである。もうね、この映画観たら、鋼鉄の柱を精密測定している無精髭のオッチャンとか、現場でクレーン繰ってる無表情な兄ちゃんとか、目茶苦茶カッコ良く見えるから。まぁ、映画だからイイトコだけ見せて、暗い部分を隠してるってのはあると思う。デカイ事業だからね、デカイ金も動くわけで、いろいろ暗部はあると思うよ。現場だって、カメラを向けられない厳しい場面もあると思うんだ。だけどね、大勢の人が携わって実際に立派なものが出来上がったってことは、それだけで凄いことなんだなぁと素直に思えるような演出がこの映画にはある。録画しなかった人は、DVD借りてでも観るようオススメしたい。うん、下手なアニメ映画よりも満足感あるから。じゃあスカイツリー見に行きたくなったか、金払って展望台まで上がりたいかって聞かれると、「そうでもない」ってのが答えになるが、それでも東京に行く機会があったら、遠くからでも一度眺めてみたいなとは思うようになった。
先日放送の「ビビッドレッド・オペレーション」でスカイツリーにアローンが取り付いている場面を観て、忘れていたレビューを書きたいなと思い起こした次第である。
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