最近、Adblock plusというWEBサイト上の広告をブロックするアドオンを再導入した。メインで使っているマシンのうち2つのOS上で使っているFirefoxにである。なお、WEBデザインを行うためのマシンには導入していない。ありのままの状態でWEBを閲覧する必要があるからだ。さて、このAdblockというアドオンが存在することは、私がFirefoxを使い始めたころから知っていたし、これまで継続的に使用してきたこともある。しかし1年半程前にアドオンを取り除いて以来、その存在を忘れていた。その理由というのはまず、私も自分のサイトに広告を設置しているし、アルバイト先の会社もWEBサービスを展開して広告収入を得ていることだ。また、稀にではあるがWEBサイト上の広告をクリックしたくなる時というのがある。しかし最近どうも、WEB広告で動いている金が大きすぎる気がしてきた。そしてそれに伴い、WEB上にアップロードされる情報の質が落ちている気がする。私は正直、コピペサイトでアフェリエイトとかやっている人間は好きになれないし、そいつらが周りの人間を情報弱者だとか言って小馬鹿にしているのにもむかついている。だから、そんな人間が運営している大した情報もないページを閲覧する際に、万が一にもそいつらの資金源になりかねない広告が表示されるのは気にくわない。よって、Adblock plusを再導入した。またもう一つの理由として、実際にモノを売っている側に余計な出費をさせたくないというのもある。例えば、「apple」と入力してGoogle検索したとしよう。この場合、私が「apple」で検索したどり着きたいページというのはもちろんAppleのWEBサイトである。そしてhttp://www.apple.com/jp/へのリンクは検索結果の一番上位に表示されるのだ(言語が日本語の場合だな)。ところが、通常のGoogle検索結果では、さらにその上に、Adsenseの広告としてApple Storeへのリンクが表示されてしまう。これをクリックしてApple Storeのページに飛んだらどうなるのだろうか。AppleからGoogleへ支払いが生じるに違いない。その広告が無くても私はそこへ行くつもりだったのに、である。要するに、広告をクリックすることで販売元に余計な広告費を出させる結果になり、結局はそれが私が購入する商品の値段に含まれることになるんじゃないかなと考えてしまうわけだ。Adblock plusを導入すれば、デフォルトの状態でもAdsenseはブロックしてくれるから、Googleの検索結果でAdsenseが表示されることはなくなる。こういう自己満足的な小さなことでも、気持ちの悪いことを排除してクリーンな状態にするというのは良いことだ、と思う。
……とぐだぐだ書いてきたが、「じゃぁ、広告収入を目的にしてサービスを展開している事業者はどうなるんだ?」という意見も当然あるだろう。そういうサービスを展開している側(例えばGoogle)からすれば、検索エンジンとかメールとか無料で提供してやってんのに対価を支払わないってどゆこと、と思うかもしれない。しかし、その文句は正当なものではないと私は考える。それで収入が減って事業として成り立たなくなるんだったら、そんなもんは止めてもらって結構、なのである。言ってみれば広告ブロックのアドオンを使ってWEBを閲覧するというのは、盗蜜のような行為なのかもしれない。しかしそれで蜜の提供者が花粉媒介を行えず適応度を落として絶滅するなら、それはそれで仕方ないことなのではないだろうか。広告収入が無くて事業が成り立たないなら、課金制のサービスにすればいい。自由をモットーとするWEBの世界で、自由にアクセスできる状態になっているものに、どうやってアクセスしようと勝手なのである。昆虫が草原に生えている花の蜜をどうやって摂取しようが自由なのと一緒である。
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