先日、天草と佐賀に行ったときの写真をArt Creatureに追加しました。
天草では目的のエサキクチキを3ペアなど、収穫が結構あった。最近書いてるシマヘビ飼育日記のシマヘビも、天草で捕獲したものである。
あとは、マダラゴキブリを多数採集することができ、しかも割と大型の幼虫を集めることができた。これら幼虫は既に飼育下で4匹が羽化し、3匹を標本にすることができている。つまり、採集した時点で終齢の個体がメインであったようだ。昨年、6月の中旬に今回と近い場所で採取した際に、極小型の幼虫しか見つけることができなかったのと比べると、段違いの収穫である。このことを考えると、天草におけるマダラゴキブリの羽化は5月頃に集中していると考えられる。昨年採集した極小型の個体が、羽化直後の個体によって産み落とされたものなのか、あるいは前年の秋に産子された越冬個体なのかは分からない(私は前者だと思う)が、一時期に採取される幼虫の成長段階のバリエーションからしても、幼虫期間は1年か、1年半だろうと推測できる。マダラゴキブリについては幼虫の採集法がある程度確立しているので、もっとサンプル回数を増やして測定もちゃんとやれば、ある程度きちんと野外での生活史を調べることも可能だろうと思う。とりあえず、成虫が樹上棲のゴキブリは観察例が少なく、生態が不明の種が多いので、これからもなるべく気づいた点は記録を残したいと思う。
ちなみに、これで日本産マダラゴキブリ属は、トカラマダラゴキブリ (Rhabdoblatta takarana)1種を除けば全て(といっても3種だが)の種について成虫の標本を揃えることができた。トカラマダラに関しては、これまで記録されているのが1個体のみ (朝日奈 1991)ということで、正直あまり興味は‥…いや、あるんだが、宝島まで行ける機会があるかどうかという問題と、あの辺は採集に厳しいという問題がある……のであまり目標としていないのであるが、一応、オオゴキブリ科以外に研究対象とするならマダラ系かホラアナ系だと思っているので、いつかは研究目的で採集できる日も来るかもしれない(遺伝で系統とかやろうと思っている人がいれば、標本を提供でききるかもしれないので連絡ください)。
残りの個体(多分7~8匹はいる)で一応累代飼育を目指すが、マダラ系は水分管理が大変だし、まぁ適当にやろうと思う。
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