「映画の予告は、本編で面白い場面を繋ぎ合わせて作られる」
これはよく知られていることだが、本日観に行った劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」にもよく当てはまる。今回の追加キャラ、アリサのライブシーンで、キャラクターの斜め上横からぐーっとカメラが引くシーンがあるのだが、そこがグラフィック的に一番感心した。勿論これは予告編でも使われているカットである。なので、基本的に予告編で使われているカットのグラフィックを上回るものは、映画全編を観ても無いだろうと思う。とは言え、なるほど、さすがJ.C.STAFFとサンジゲンだけあって、全体的にレベルが高い。速い戦闘シーンも観ていて疲れなかったし、暗いシーンも明るいシーンも誤摩化している感じがほとんどせず、細部にわたってよく描き込まれていた。ただし、ライブシーンの殆どはキャラクターも3DCGで動かしていた、と思う。3DCGで一旦レンダリングまでして、その上から必要に応じて描いるんじゃなかろうか、と予想する。所々に”魅せる”絵をしっかり付けているので、あまり不自然な感じは無かったが。
音楽は、1度しか聴いていないが、それほど凄いという印象は受けなかった。音響は、劇場の問題だと思うが、少しキンキンした感じで耳が疲れた。ちなみに私は上条がイマジンブレーカーを使うときに発生するあの音が嫌いである。声優では、黒子の新井さんが今回もいい感じ。新キャラ、シャットアウラの日笠も良かった。
ストーリーは、どうせこのblogを観ている人なんて少ないのでネタバレを恐れずに書くが、まぁ今回も御都合主義の上条ワールドである。幻想だけでなく、「人に迷惑をかけないようにしよう」なんて人間社会で当たり前の理念もぶっ飛ばすのが、上条当麻である。TVシリーズを観ている時から思っていたが、上条はアニメで観るととにかくムカつく。なので私は基本的に「上条早く死なないかなぁ~」と思いながら禁書目録シリーズを観ている。読む方だとそこまで拒絶反応ないんだけど。設定では、シャットアウラの能力が面白かった。詳しくは文章で読まないと分からないのだろうが(その文章を入手し損なった話は、前記事「おいおい、マジかよ」を参照)、小型の爆発物を複数投擲してから、ワイヤのようなものを同時に複数操って爆発物を貫通(?)させることで起爆させているように見えた。恐らく”能力”なのは、ワイヤ、あるいはワイヤの先端にある何かを視覚で捉えた空間の中へ自由自在に放り込むこと、なんじゃないかと思う。台詞の中では確か「レアアース」がどうのこうのと言っていたので、ワイヤの先端にレアアースが仕込んであるのかも知れない。レベル5ではないだろうから、レベル3か4に分類されると思う。
感想をまとめると、禁書目録シリーズが好きでTVアニメも楽しめた人にはオススメできる内容だった。当たり前であるが、原作もTVアニメも知らない人が観に行ってはいけない。意味不明な単語がいっぱい出てくるし、キャラクターも説明無しで登場するから。
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