「ゴキブリはなぜ絶滅しないのか」を読んで

 一言で言うなら、1900円(税別)も出して買う価値の無い本である。約180ページあるが、多分50ページくらいで書ける内容を膨らまして書いている。繰り返しが多いし、そもそも文章の流れが悪い。あと、初版にしても誤字が多い。「体長」が「体調」になっている表もあったし(まぁ私もよくやるミスだけど)、「チヤオゴキブリ」なる謎の種名まで登場する(恐らく、チャオビゴキブリのことだと思う)。ちなみに内容はほぼチャバネゴキブリを対象としたもので、本文中ではビルムシという俗称で書かれていることが多い。日本におけるゴキブリの害虫としての扱いがどう変化していったか、またゴキブリに対して歴史の中でどういった殺虫剤が使われて来たか、ということをこの本から知ることはできる。また著者のゴキブリ観、あるいは殺虫剤に対する見方については面白いことも書いてあるので、まぁ図書館に置いてあったら読んでみてもいいかな、という感じである。だが最初に書いたように、とにかく読みにくいので、1900円(税別)出してわざわざ読むことをお勧めする本ではない。

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