昨日、映画を観に行きました。場所は「TOHOシネマズ 二条」、観たのは「図書館戦争 革命のつばさ」。当たり前ですが、アニメです。6/16(土)から公開だったようですが、とにかく昨日はレイトショーということもあり、席は空いてました。多分入ってた客は20人くらい。女性同士やカップルで来ている人が大半でした。劇場の設備は割とよく、映像も音声もデジタルソースみたいで、黒点やノイズが気になるということはありませんでした。最初の方でちょっと画が滑らかでないのが気になりましたが、それが上映設備の問題なのか、映画自体の問題なのかは分かりませんでした。私の眼がダメになっていたという可能性もありますが……。
んで、以下は映画の内容に関するレビュー。そもそも原作読んでる人向けの描写だったので、ネタバレとか気にせず書きます。
まずざっくりとした感想を箇条書きにすると、
・原作にかなり変更が加えられている
・キスシーン多し
・沢城さんが色っぽい
という感じ。
一番目に挙げた原作との相違については、気付いたことを書き連ねるときりがないので、2点だけ。1. 最後、車で銃撃を受けながらバリケードに突っ込む場面について……「あれは、ない」と思いました。原作にそういう描写が無いという意味でも「ない」し、現実的に考えても戦術として「ない」のです。そもそも原作では、大阪についた夜に泊ったホテルで車を乗り捨てています。その後の作戦は全て徒歩と電車で行ったはずです。「現実的に考えて」というのは、原作でも映画でも共通の「車はレンタカー」という設定からして。映画で車はスイフトスポーツだった(と思う)ので、それなりには走るんでしょうが、防弾仕様になっていない以上、ライフルの一斉射撃に向かって走るというのはありえません。勇敢なのと無謀なのは違います。映画の描写は完全に無謀の方でした。なんでこんな脚本にしてしまったのだろうと考えた結果、私の中で出た結論は「車で突っ込む方が楽に派手にできるから」というもの。確かに原作の流れだと、最後は派手に終わらないのです。意外性はありましたが、アクション描写はあまり派手じゃ無いのです。そこらへんを映画で強化(?)しようとした結果、あの不思議な描写ができてしまったのではないかと思います。2. 「来るぞ来るぞ」と思っていたシーンが……「カットされてた」。個人的に一番観たかったシーンは、負傷した堂上が本屋で笠原と別れたあと、取り残されて気恥ずかしい雰囲気になるところ。原作(4巻)の中ではかなり印象深く面白い場面でだったのですが、完全カットでした。残念……。
2番目の「キスシーン多し」というのはそのままで、原作中に出てくるキスシーンはノーカットだったんじゃないかと思います。90分の映画で3回か4回はチュッチュ(この表現は自分でも間違っている気がしてならないのですが、あえて使います)してました。よく原作が小説のものが映像化された場合、「原作の方が描写が濃くて良かった」という感想を書く人がいますが、そりゃ当たり前のことです。ある程度の文量がある本一冊の内容を、90分に収められるわけがありません。文章では表現できても、映像と音声じゃ表現できないものもあります。逆も然りですが。だから問題は、どの場面をカットしてどの描写を残すか、という取捨選択なのです。その評価基準で内容を思い起こしてみると、この映画は、「キスシーンを残し、登場人物説明や状況の説明は省いた」と表現できます。だから最初に書いた通り、既に原作を読んだ人向け、なのです。最低でもTVアニメの方を全部観てないと、とてもじゃないですが話についていけません。
3番目、沢城さんについて。失礼ながら私、最近まで沢城さんという声優を意識してアニメを観ていませんでした。私が深夜アニメを本格的に観始めた1年目に放送された、「図書館戦争」TVシリーズを観ていた際もです。wikipediaで調べてみると、「ひだまり」シリーズの大家さんとか、「化物語」のエロインである神原とか、結構私にとっても馴染みのあるキャラクターを担当されていたんですが、「図書館戦争」の柴崎とはかなり毛色が違う気がするんですよね。私が知っている中で一番近いのは、峰不二子。これも最近、沢城さんになってましたね。んで、とにかく沢城さんの担当する柴崎は良かった。それは実際に観れば伝わる人には伝わることなので、書くのはここまで。
総合すると、まぁ原作好きでTVアニメも観たよ、という人はこの作品を映画館で観てもいいんじゃないかと思います。この映画で最初に「図書館戦争」に触れる、というのは止めた方がいいです。「なんか知らんけど、キスばっかしているアニメだな」という感想で終わってしまいます。そんな感じ。
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