IBMのワークステーション、IntelliStation M Proの6225 4RJというモデルに、GeForce GTS 250 (512MB)をインストールしてみました。これまで何度か試みていたのですが、手元にあったGTS 250は必要補助電源が6ピンx2という、Quadro FX 1400が載っていた旧世代のマシンに2本もついているわけがないコネクタを必要とするので、そのコネクタを挿してそこから電源供給しないとビデオカードが動作しないんですね、当たり前ですが。しかし先日、押入の箱類(コンピュータパーツが入っていた箱)の整理をしていたら、そのGTS 250が入っていた箱に、4ピンペリフェラルx2をPCI-E 6ピンに変換するコネクタが入っているのを発見。IntelliStation M Proの電源(純正品)にもPCI-E 6ピンが1本はあったので、これなら行けると再チャレンジしたところ、普通に画面出力されました。
これまでは元からのQuadro FX 1400が載っていたのですが、これで1680x1050pxと1440x900pxの2画面出力をしているとですね、幾つもグラフィック系のアプリケーションを立ち上げるにはちと厳しかったんですよ。販売当時としちゃ最高レベルのグラフィックボードだったと思うんですけど、何と言ってもグラフィックスメモリが128MBというのがネックになります。Compizでも「展開」プラグインを動かすには厳しくて、複数の仮想デスクトップを一覧するということができていませんでした。
しかしGTS 250を搭載してみれば、Pentium4のマシンでもCompizの「展開」くらいはサクサク動くし、これまで立ち上げても実用的な動作をしなかったBlender(ただし1画面出力ならQuadro FX 1400で1680x1050pxのディスプレイにフルスクリーンでも十分に動く)が2画面出力していてもウィンドウモードなら普通に動きました。あとNVIDIAのドライバも195系のまま変更する必要が無く、作業的に楽でした。
ただしこのインストールでは注意点が3つあります。まず第一に、電源不足注意。元から載っている電源は出力400Wなので、TDPが115WのPentium 4に最大消費電力150WのGTS 250を組み合わせるには少々不安な電源容量であるということ。これは古いマシンに最近の高性能ビデオカードを導入する場合には常に注意する必要があります。私は気休め程度にCDDとFDDの電源コネクタを抜きました。第二に静音性。GTS 250はQuadro FX 1400に比べ、発熱量が大きくファンもうるいさいです。程度はどのメーカーの製品かにもよると思いますが。そして第三にケース内コードの巻き込み注意。これはこのモデルのPCケースというか全体の設計に特有のものなのですが、このIntelliStation M Proの6225 4RJはマザーボードの向きが通常の逆なんですね。一般に、CPUをはめ込む側を手前にして、PCI-Eスロットルが付いている方を下に向けてマザーボードを眺めると、ビデオカードの出力側、つまりディスプレイ端子を接続するのは左側になるんですね。しかしIntelliStation M Pro 6225 4RJと同世代のモデルでは右側になっています。ビデオカードというのは大抵、一般のマザーボードに挿した場合ファンがケースの下側に向くように出来ているので、逆向きのマザーボードに付けたらファンが上を向くんです。そうするとどうなるか。ケース内に垂れ下がっている細めのケーブルが巻き込まれて傷つく恐れがあります。上手く配線してビデオカードのファンと干渉しないように気をつけましょう。
こんな感じでGPUの能力が格段にアップ(同時に消費電力も大幅アップ…)し、Compizが使えるようになったこととアプリケーションを複数立ち上げても大丈夫になったことで多少操作性は増しましたが、CPUやメインメモリの限界というものが更に浮き彫りになった感もあります。早くAMDのCPU新シリーズに登場願いたいものです。多分すぐ買って1台組みます。
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