最近観終えたアニメ

 ちゃんと放送を追えなかったやつ

・「RDG レッドデータガール」
 終わり方は陳腐だったが、途中の演出には感心する点もあった。OPとEDも秀逸な出来である。

・「新世界より」
 バケネズミ怖っ!前フリが入った段階でバケネズミの反乱が起こることは予想できたが、野狐丸の秘策までは私にも想定できなかった。面白かったので2日間で一気に観ることができた。小説を読むのと異なり、アニメでは出てくるワードの漢字が分からない、というパターンはよくあるが、今回は「ぜんじんがっきゅう」が不明だった。まぁ、”がっきゅう”は”学級”でいいとして、もし「前人学級」だったら色々な意味で恐ろしいな、と思いながら観ていたのだが、答えは「全人学級」らしい。

最近観た映画やドラマ

・「八甲田山」(1977)
 画が美しい。そして高倉健がかっこいい。Wikipediaを読むと、実際の遭難事件(これは不明な点が多い)→新田次郎の小説→映画、と少しずつ脚色が施されているものの、ロケは実際の八甲田山で行われているらしい。物語の途中では、三國連太郎が演じる第31連隊の大隊長がとにかく悪い奴で憎たらしく思っていたが、最後の最後では自分の責任を認めた点で、男らしいと思った。この話の登場人物には、他人への悪感情から行動した人というのはほとんどいない。それでも、プライドとか、希望的観測とか、そういうものに押されて引き時を誤ったり、無理だと分かっていても上司に対する恐れから拒否できなかったり、と多くの人が失敗に陥る代表的なプロセスを描いているので、観たら色々考えさせられる。あと、案内人である滝口さわ役の秋吉久美子が素敵だな、と思った。

・「野性の証明」(1978)
 上と同じく高倉健が出演。こちらも次々と人が死ぬが、もっと暗くて陰謀渦巻く感じである。終わり方もスッキリする感じではない。頼子役は薬師丸ひろ子で本作がデビュー映画だそうだが、20代の私はエンディングまで気づかなかった。印象的だったのは、冒頭で、単独で奥山を渡り歩く訓練をしている途中の特殊部隊隊員が、ヘビを食べるシーンがあるところ。それも、焼いてとかじゃなく生で。うねうねしているところを真ん中からガブリといっていたのが凄かった。

・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ3作(1985,1989,1990)
 有名過ぎる作品だが、私は観ておらず、年始にNHKで一挙放送していたため、まとめて観た。基準となる1985年から30年前へタイムスリップする1作目を観て、「あぁ、でも今って1985年からもうすぐ30年後だよなぁ」なんて思っていたら、2作目では2015年へ飛んでいた(作中では2015年は車が空を飛んでる世界)。全体的にテンポが良く、笑える箇所の繰り返し(違う時代で同じパターンが起こる)など、分かりやすい面白さも多かったが、やはりもっとアメリカの歴史や言葉の文化について知識があればより楽しめたのではないかと思う。たとえば、主人公であるマーティーは”This is Heavy”というフレーズを何度も使うのだが、これは1985年には「えらいこっちゃ」(現代風に言えば「ムズい」「ヤバい」?)というような意味らしいのだが、1955年にタイムスリップしたマーティーがこの”This is Heavy”を使うと、周りの人間は「なんで重量の話をしてるんだ?」みたいな反応を示すわけだ。この映画が製作された当時、映画を観ていた世代なら、そういう点に関する知識もあっただろう(現代の日本人が時代劇を観ても理解できるように)と思う。時空移動モノとしては是非観ておくべき作品である。

・「剣客商売~剣の誓約~」(2013)
 昨年の年末に放送された時代劇。剣客商売は原作を全巻持っている私であるが、映像化されたものを観るのは初めてである。小兵衛役の北大路欣也は「八甲田山」では第31連隊の中隊長、神田大尉であるが、その頃からは35年も経っているわけだ。まず観て思ったのは、この北大路欣也の身長が高すぎるということ。Wikipediaによれば北大路欣也の身長は174cmで、成人男性として普通と思うかも知れないが、江戸時代の人間としては長身になるし、そもそも原作の秋山小兵衛は小柄なのである。原作1巻の冒頭で「ならんで立つと、大治郎の胸あたりへ、小兵衛の白髪あたまがようやくにとどく。」とかかれているようにだ。一応、秋山大治郎役には身長184cm(Wikipediaより)の斎藤工を当てているため、2人の間での大小に問題は無いが、できれば小兵衛は170cm以下、160台前半ぐらいが望ましいと私は思った。あとはとにかく、佐々木三冬役の杏が私のイメージには合わなかった。別に演技が下手だとかそういうことではなく、ただ単に私のイメージとは違っていた、というだけである。

脳を鍛えろ

 以前、「再生速度調整のススメ | Mizukama Blog」という記事で、録音したラジオや録画したテレビを、再生速度を上げることで、効率よく消化できる、というようなことを書いた。

 当時(といっても3ヶ月前のことだが)、私の再生速度は「アニメを含む映像作品の場合、テンポの悪い作品や、観るのが2回目の場合には1.2倍速、そうで無い映像やラジオの場合は1.1倍速」と書いたが、この再生速度を徐々に上げることにより、現在ではより上の速度で観たり聴いたりできるようになった。具体的には以下の通りである。

ラジオ:x1.3
バラエティ番組:x1.2
アニメ:x1.2 or x1.3
アニメ(ムーミン):x1.5

 特にラジオでは、再生をmplayerで行っているため、速度の設定が自由に行え、x1.10からx1.15、x1.20、x1.25と徐々に上げてきたが、今ではx1.30でも速すぎるとは感じない。x1.5のムーミンも余裕である。それだけのスピードに私の脳が対応してきたということであろう。

 将来的には、ヘッドフォンの左右から別々のラジオ音声を流し、同時に聴き取るという技にも挑戦したいと思っているが、流石にそれは無理かも知れない。

1話を観て_2014冬 その2

・「スペースダンディ」
 くだらなくて大変よろしい。

・「ノブナガン」
 割と、面白い。主人公の覚醒が、早い。

Kaveriでメモリ速度とBIOSバージョンが7zベンチに与える影響

*環境*

APU: AMD 7850K
メモリ: ADATA AX3U2133W4G10-DR
マザーボード: ASRock FM2A88X-ITX+
ソフト: 7-Zip 9.20
OS: Linux Mint 15 64bit版

結果にあまり影響が無いと思われる他の構成については割愛するが、各試行間で差異は無い。Linux Mintは初期インストール状態からupdate&upgradeを施し、cinnamonがCPUを占有しないように、AMDのグラフィックドライバを導入した環境で行っている。ベンチマークの実行に当たっては、再起動を繰り返すことになるが、結果に示すBIOSのバージョン変更とメモリの動作周波数設定以外、その間にソフトウェアのアップデートや追加のインストールは行わず、設定の変更も加えなかった。

以下に示す結果は、BIOSのバージョンと、BIOSでメモリの周波数設定を変更した際における、7-Zipのベンチマーク結果である。

7-ZIPはデフォルト(# 7zr b)で圧縮/展開それぞれ4回の試行を行い平均の結果を出すが、今回はさらにそれを5回行い、20試行分の平均を出している。

*表記例*

CPU,Memory Frequency(MHz),Single channel(S) or Dual channel(D), BIOS version
[Compressing]
CPU usage, Rating MIPS
[Decompressing]
CPU usage, Rating MIPS

*結果一覧*

7850K,1333,D,P1.50
[Compressing]
370.8,9634.2
[Decompressing]
394.4,11433.2

7850K,1600,D,P1.50
[Compressing]
381.4,7317.6
[Decompressing]
394.2,10883.8

7850K,2133,D, P1.50
[Compressing]
380.2,7707
[Decompressing]
373.0,11132.8

7850K,1333,S, P2.10
[Compressing]
365.8,9537.8
[Decompressing]
395.2,11559

7850K,800,D, P2.10
[Compressing]
370.8,9634.2
[Decompressing]
394.4,11433.2

7850K,1333,D, P2.10
[Compressing]
356,10480
[Decompressing]
394.4,11555

7850K,1600,D, P2.10
[Compressing]
346,10252.4
[Decompressing]
395.6,11613

7850K,2133,D, P2.10
[Compressing]
338.8,10774.4
[Decompressing]
396.8, 11643.8

*考察*

まず、メモリ周波数に対するベンチマーク結果の変化を見る。
不思議なのは、BIOS P1.50の結果で、圧縮/展開いずれの結果も、メモリ速度に対して
1333 > 2133 > 1600
の順で値が高かったことだ。またBISOがP2.10の場合でも、展開についてメモリ速度の違う試行間ではほぼ差異が無いが、圧縮については、
2133 > 1333 > 1600 > 800 > 1333(Single)
となっている。
どうも、今回の構成においては、1600MHz設定があまり良い結果をもたらさないらしい。
ちなみに上記の結果では、圧縮時のCPU使用率が、概ね2133 < … < 1333(Single)となっている。

P2.10の状態が正常であると仮定して、Kaveriに対して高速メモリを使った際の7-ZIPの圧縮速度は、
1333MHzに対し2133MHzが約2.8%上昇、1600MHzに対し2133MHzが約5.1%上昇 (上記の1600MHz設定時の結果を参照)している。

次に、BIOSのバージョンに対するベンチマーク結果の変化を見る。
比較できる組み合わせは、いずれもデュアルチャネルで、2133,1600,1333の時があるが、上記の結果を並べ替えてみると、

7850K,1333,D,P1.50
[Compressing]
370.8,9634.2
[Decompressing]
394.4,11433.2

7850K,1333,D, P2.10
[Compressing]
356,10480
[Decompressing]
394.4,11555

7850K,1600,D,P1.50
[Compressing]
381.4,7317.6
[Decompressing]
394.2,10883.8

7850K,1600,D, P2.10
[Compressing]
346,10252.4
[Decompressing]
395.6,11613

7850K,2133,D, P1.50
[Compressing]
380.2,7707
[Decompressing]
373.0,11132.8

7850K,2133,D, P2.10
[Compressing]
338.8,10774.4
[Decompressing]
396.8, 11643.8

となっており、いずれの組み合わせでも、BIOS P1.50の時に比べ、P2.10で結果の値が圧縮/展開が共に上昇している。
特に2133MHzにおける圧縮速度は、P2.10の時がP1.50の時に比べ、39.8%も値が上昇している。

*まとめ*

今回の構成において、メモリ周波数(の設定)あるいはBIOSのバージョンは、7-Zipのベンチマーク結果に影響を与えている!

*参考1*

国内でベンチマークを行ったサイト(「kaveri ベンチ」でgoogle検索、個人サイトなど除く)における、BIOS情報の表記に関するレビューをしてみる。なお、BIOSのアップデートの有る無し情報は、この記事を執筆している時点での話である。

【レビュー】アーキテクチャを刷新した「A10-7850K」ベンチマークレポート – PC Watch
→BIOSバージョン表記あり。以降に性能向上を示唆するBIOSアップデート無

AMDの新世代APU「Kaveri」はどれだけ速い? 3D性能と消費電力に迫る「A10-7850K」レビュー前編 (4game)
→BIOSバージョン表記あり。以降に性能向上を示唆するBIOSアップデート無

最高性能APUを更新:“Kaveri”の実力は? 「A10-7850K」を速攻でチェック!! (1/2) – ITmedia PC USER
→テスト環境のBIOSバージョンを表記せず

「Kaveri」採用の新APU「A10-7850K」速報レビュー! | ドスパラ – 製品レビュー
→テスト環境のBIOSバージョンを表記せず

新APU『A10-7850K』の内蔵GPUは現役最強クラスだった (週アス Plus)
→テスト環境のBIOSバージョンを表記せず

ASCII.jp:大幅刷新された“Kaveri”「A10-7850K」はなにが変わった? (1/4)|最新パーツ性能チェック
→テスト環境のBIOSバージョンを表記せず

ちなみに私が買ったASRock FM2A88X-ITX+は、2014/01/22に通販で購入したが、その個体のBIOSバージョンはP1.50であった。そしてASRockのFM2+対応マザーは概ね2014/01/09に”Improve APU performance.”と説明されたBIOSがリリースされている。FM2A88X-ITX+の場合は、その”Improve APU performance.”なBIOSはP1.90であり、今回私が検証に使ったP1.50とP2.10は、性能に関わる変更をまたいだBIOSバージョンであると言える。このことから何が言えるかというと、Kaveriの発売日である2014/01/14には、少なくともASRockの場合はAPUの性能に関わるBIOSの更新が既にリリースされていたのだが、出回っている製品には必ずしもそれが工場出荷状態でインストールされていなかった可能性がある、ということだ。FM2A88X-ITX+はBIOS P1.50からKaveriに対応しているので、P1.50やP1.60でもKaveriを使ったベンチマークを行うことは可能である(cTDPなど一部の機能は使えなかっただろう)。よって、上に挙げたベンチマーク掲載サイトのうち、BIOSのバージョンを表記しておらず、なおかつASRock製のマザーを使用していた下3つのページが示している結果については、性能向上が見込めるBIOSのバージョンを使用していたのかどうかが不明であり、他のCPUと性能を比較するのに適したデータであるとは言えないと考えられる。

踏み込んだ言い方をすれば、BIOSのバージョンや、テスト環境のスペック表に書かない設定をいじることで、ある程度意図的に結果を操作することも可能、というわけだ。今回の私の結果も、構成パーツの全てを記したわけではないし、BIOSの設定値も記してはいない。またBIOSの設定がきちんと反映されているのか、テストして調べたわけでもない。ベンチマークの結果そのものについても、きちんと分散を求めて統計解析にかけてもいない。だから私のベンチマークも完璧なものではないのだ。しかし、以上の結果から、少なくとも他人が公開したベンチマークを見る場合に、どういったことを考慮に入れるべきか、一部示すことはできたと思う。

*参考2*

他の環境における7-Zipベンチの結果(マザーボードも異なるので、BIOS情報は割愛)

FX-8350,1033,D
[Compressing]
682.6,20751.4
[Decompressing]
788,23043.8

Phenom x4 945,800,D
[Compressing]
354.8,8883
[Decompressing]
393.4,11020.2

理論値的なもの(?)は、
7-Zip LZMA Benchmark
に主なCPUの一覧が載せられている。