TV放送と比べるとBDは音がいいと思う

 購入したBDをちゃんと観よう、ということで、「Fate/Zero」に続いて「喰霊-零-」(2008)と「FORTUNE ARTERIAL 赤い約束」(2010)を観た。「喰霊-零-」はBD-BOX、「FA」はBD初限をいずれも発売後すぐに購入していたが、BDではほとんど観ていなかった。

 まず「喰霊-零-」は、「Fate/Zero」の監督でもある、あおきえいの監督作品である。TV放送当時、私はこれを小型のブラウン管テレビで観ていたが、最終話へ向かって興奮がグッと高まっていった感覚を覚えている。そして観返して改めて思ったが、この作品には無駄な描写があまり無い。ありとあらゆる場面が、その後の展開へ繋がっているように思えるのである。私がこういう感覚に至る作品は、そう多くは無い。そしてこの作品の面白さは、人間の弱さとそれがもたらす結果が素直に描かれている点である。神楽が躊躇したせいで父は死んだし、紀之は黄泉と戦えず一騎が死ぬのである。一人の人間が下す一つの決定は、時として他人も巻き込んで破壊的な影響をももたらすものだが、そういったことを軽視している作品が多い中で、「喰霊-零-」はしっかりと描いている。3年後くらいにまた観たい。

 続いて「FORTUNE ARTERIAL 赤い約束」であるが、こちらは心洗われる作品である。普通、この手のゲーム原作アニメはヒロインに焦点が合うものなのであるが、この作品は主人公にも魅力がある。私は以前の記事でも本作の主人公である支倉孝平について、
「所謂ギャルゲの主人公体質を持ったキャラクターではあるが、なかなかやる奴である。第4話で生徒会長の千堂伊織も言っていたように、他人の心をつかむのが上手い。自分にできること以上をやろうとする無謀さではなく、自分に出来ることを探そうという意欲に溢れているように見受けられる。」
と書いているが、やはり改めて観ても支倉孝平は凄い。合理的な思考回路によって行動しているし、なにより誠実な人間である。観ていて気持ちがいい。ヒロインの中では悠木かなでが好きだが、落ち着いた感じと思考力では悠木陽菜も素晴らしい。画の出来も良いし、主題歌、BGM共に最高レベルである。

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