タブレットを買おうと思っても結局躊躇する理由

1) 主要なタブレット向けOSであるところのiOSとAndroidは基本的に、ネットワークアカウントとタグ付けされている。Windows 8もMicrosoftアカウントなるものを浸透させようと躍起になっている。まずはこれが気持ち悪い。セキュリティーのためとか、よりよいサービス提供のためとか、名目は色々あるのだろうが、どうも情報を収集されているように思う。

2) ハードウェアのカスタマイズが出来ないか、あるいは著しく困難である。こういう状況の場合、自分の用途に合わせて調整できないので、少々オーバースペックなものを買うことになりがちである。また、金さえ出せば誰でも最高のものを手に入れることが出来るという点で、貧乏人からすれば甚だ面白くない。これはタブレット端末だけでなく、ハードディスクすら交換できない薄型ノートブックコンピュータにも言える。

 1)については、Ubuntuがタブレット対応に力を入れているので、14.04 LTSが出れば解決されるかも知れない。Ubuntuには今あるUbuntu One以上のことはせずに、ただただLinuxをタブレットで使えるということを実現させてほしい。2)については、最低限、メモリーカードスロットとUSBホスト機能を付けることでマシにはなると思うが、基本的にタブレット端末の性質上、解決しにくいと思う。

 ところで、タブレット端末のメモリーカードスロットについてであるが、なぜiPadも、Nexusも、SDカードスロットを本体に装備しないのだろうかといつも不思議に思っている。携帯電話(無論iPhoneを除く)やノートブックコンピュータでこれほど広く採用されたSDカード(あるいはmicroSD)が、なぜタブレットでは採用率が低いのだろうかと。理由は幾つか考えられるが、最も分かりやすいのはこれだ。

A1) SDスロットを装備すると、内臓ドライブが低容量なものしか売れなくなる。

消費電力が、とか本体薄型化のために、というような言い訳はちょっと苦しい。SDカードが大きすぎるのなら、microSDを採用すればいいだけの話だ。もう少し体のいい答えだと、

A2) SDカード自体に起因するトラブルに対応するのが面倒だから。

というのも考えられる。確かにSDカードというのは高信頼性のデバイスではないので、データが読み込めない、保存できない、などといったトラブルがSDカードに起因する場合、タブレット端末のメーカーは余計なサポートを強いられる。これは避けたいだろう。

 A1)に関しては、そもそもクラウドコンピューティングと言われるものが推奨される中、クライアント端末が大容量のドライブを必要とするということ自体が、その過渡期であることに起因する問題であり、これはいずれネットワークインフラやサーバーの処理能力向上によって解消されると期待できる。A2)に関しては、ユーザーのレベルが向上すれば問題無いので、今後ユーザーの種別に差別化を図ったモデル展開がされることで、解消されると思う。

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