朝日山地へ

※この記事は2013/09/03に書いたものです。

 森林調査のアルバイトで山形県の朝日山地に来ている。

 私はニュースをあまり見ないので知らなかったのだが、この地域ではどうやら今年の7月に大変な大雨があり、道が崩れるなど相当な被害が出たらしい。林道に点在するコンクリートの橋まで落ちていたため、調査地に向かうのに雨の中、川を渡る必要があった。

 今回のアルバイト中に撮影した写真はArtCreatureの方に掲載するが、生き物情報をこの記事でも記したいと思う。

 まず植生であるが、この辺りは基本的にブナ林である。ところどころ植林もしているが、民有林はあまり無く、国有林が主である。トチノキ、サワグルミ、イタヤカエデなどが大木として出てくる。ウリハダカエデ、オオバボダイジュ、オオモミジ、クロモジなども多い。

 1日目に入った大井沢という場所の林道ではヒキガエルを発見した。雨降りということもあろうが、短い林道で2匹見ることができた。

 2日目は朝日鉱泉から登山道を進んだが、またヒキガエルを見つけた。1時間半ほど歩く道筋を往復で合計3匹である。爬虫類はヤマカガシを1匹、不明な蛇を1匹見た。昆虫は時期的にあまり期待していなかったが、やはり大した収穫は無く、ミヤマクワガタ♂の死体を発見したぐらいである。ちなみに蚊の数が半端ではなく、林内でボーっと立っていようものなら、すぐに100匹程度の蚊にまとわりつかれる。まるでFate/Zeroの間桐雁夜だ。

 ちなみに、ここら辺では山菜採りやキノコ採りも盛んなようで、湿った林内には大量のキノコが見られた。種類がほとんど分からないのが残念である。あと、2日目の移動中に、ツキノワグマのものと思われるホカホカの糞を発見した(無論、触ったわけではないが、前日は雨であったため、昨晩から早朝の間にこさえられたものと思われる)。こんなものを見てしまっては、とても夜に登山道で生き物探しをしようなどという気は起きない。調査自体も疲れるものであったので、大人しく寝ることにする。

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