これまで基本的にLinuxをインストールするマシンにはNVIDIAのビデオカード、と決めてかかっていたので、ATIのビデオカードには興味なんて無かったんですが、790GXのオンボードグラフィックスにコネクタ繋いで適当なHDDにUbutnu 10.04 LTSインストールして使ってみたらけっこういい感じだった、という話。
大体ですね、LinuxマシンにATIのビデオカード付けてドライバをインストールすることに関する情報が少なすぎるんですよ。特に新しい情報が。NVIDIAのドライバに関する情報は溢れているのにね。しかし昨日実際にドライバ導入作業をやってみてその理由が分かったかもしれません。要するに、簡単過ぎるのです。NVIDIAの場合はサイトから取ってきたドライバをインストールしようとする場合、テキストモードで起動しないといけなかったりして、初心者には多少の壁となっています。もちろん、メニューの「システム」→「システム管理」→「ハードウェア・ドライバ」からドライバがリストアップされるビデオカードの場合は単に「有効にする」ボタンをクリックして再起動するだけですけどね。それでも一部の設定項目を保存するときに設定画面を管理者権限で立ち上げなければならない(メイン・メニューの項目からコマンドの編集をするか、端末からコマンドを打って立ち上げる必要がある)という初心者に優しくない点はあります。しかしATIのドライバであるCatalystはドライバを手動でインストールする場合でも、最初に.runを実行させることさえできれば、すぐにグラフィカルなインストーラーが立ち上がるので、導入がNVIDIAより簡単であるとの印象を受けました。なおこのインストールの際にテキストモードで起動する必要はありません。しかもインストールすると、設定ウィンドウを立ち上げるリンクが2つ、通常モードと管理者権限の2つが自動的にメニューに登録されます。これは分かりやすい。
なお、今回インストールしたドライバのバージョンは11.3。OSは64bit版のUbuntu 10.04 LTSです。設定項目ではアンチエイリアシングの設定等も問題なく行え(といってもHD 3300では4xまでしか設定できない)、Blender 2.49bの動作もしっかり確認できましたし、Compizのエフェクトも動きました。
ちなみにBIOSの方でGPUに割り当てるメモリは128MBに設定していたのですが、SidePort Memoryも128MB付いているので、グラフィックスメモリは合計256MBということになります。ディスプレイ1枚なら十分な容量ですが2画面出力でBlenderなんかのウィンドウを多数起動するとなると厳しいかもしれません。というか複数ディスプレイでの動作もチェックするべきですね。いつかやります。この辺りで問題なければLinuxでグラフィック製作をするマシンに導入するビデオカードとして、ATIのRADEONを使うのも悪く無い気がしてきます。実際のところ、LinuxではGPUに負荷をかける作業というのは少ないので、アンチエイリアスが可能でしかもグラフィックスメモリ容量と出力端子をしっかり確保しつつ、消費電力が低くて価格が手頃なビデオカードのラインナップがあれば、私にとってはどちらを選んでも変わらないかもしれません。
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