自転車で派手にこけた話

久々に自転車でまともにこけた。こけたというか、吹っ飛んだという方が正しいように思える。

 今回自転車でこけたとき、何が悲しかったかといえば、特に体調不良などの言い訳できる材料がなかったということだ。徹夜明けでふらふら漕いでいたわけでもないし、熱や頭痛があったわけでもない。もちろん、酒を飲んでもいないのだ。完全に普通の状態で無様にこけた。

 状況を説明しよう。簡単に言うと、車道から歩道に斜めに入るとき、段差を越えられずバランスを崩してこけた、という表現になる。つまり、あの数cmの段差に前輪が弾かれたのだ。それもある程度のスピードで突っ込んだので、タイヤが弾かれると同時にハンドルをとられ、そのまま体は歩道側へ投げ出された。幸いだったのは投げ出された先が歩道で、自転車も慣性力で歩道側にきっちり入って倒れ、しかも歩道には歩行者などがいなかったことである。倒れて起き上がろうとした背後で、車道を自動車が通りすぎて行ったときには流石に肝を冷やした。倒れたときに車道に体の一部があってタイミングが悪ければ轢かれていた可能性もある。また他にも幸いだったのは、こけた時、割と厚着+手袋をしていたので体への被害が少なかったことだ。手袋(多分100円の安物)は片方破れてしまったが、それ以外は衣服が破れることもなく、擦り傷などもなかった。ただし、打ったときの衝撃で、30時間ほど経った今でも体の節々が少し痛い。

 こけた原因は、基本的には歩道への進入角度にある。段差の大きさに対して一定以上の進入角度であれば、斜めに進入しても段差を問題なくクリアできるはずであり、実際今までそうしてきた。具体的にどれくらいの角度か、とは言えないが、そういうことは自転車に乗っている人間なら感覚的に会得しているはずである。私もそういう点に関しては自信があったし、だからこそ今回こけたときも何の躊躇も恐怖もなく斜めに歩道へ進入していたのである。ちなみにこけた道路は普段からよく通るところであり、段差の高さについてもまったく心得がなかったわけではない。ただ、よく考えてみるとこの”一定以上の進入角度”というのは、段差の高さだけで決まるわけではないだろう。タイヤの直径、幅、タイヤと地面の摩擦力、こういったものが関わってきそうである。特に、タイヤの空気圧やゴム表面の状態などは効きそうで、寒さでゴムが固くなっていればグリップ力が落ちてより斜め進入で弾かれやすい、ということも考えられる。

 ……というようなことを色々考えているのであるが、まぁこれを読んだ人には私の失敗を笑ってもらった上で、自転車の運転に一層注意を払ってほしい。冬場は手がかじかんでブレーキ操作が遅れたり、地面が凍ってて滑ったりなど、色々危険である。フードを被っていて視界が狭くなっている、なんてこともある。

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