・「頭の悪い奴ばかりでは困るが、皆に賢くなられても困る」
テレビでニュースを観てて、頭の悪い記者やコメンテーターの話を聞いていると、こっちの頭がくらくらとしてくるが、こういう記者やコメンテーターが干されないのは、番組を観ている視聴者の大多数が、記者やコメンテーターと同程度かそれ以下のオツムをしているからであり、大衆の低能さにイライラとさせられるわけだ。しかしながら、よく考えてみると、今現在私が比較的楽な生き方をすることができるのは、周囲の人間より知識と理解力を持っているからであって、皆が賢くなってしまうと、私の持っている優位性が失われてしまう。
・「欲望に忠実な人間は嫌いじゃない」
悪いこと、あるいは法律に違反していなくても、自分にとって迷惑なことを行う人というのは常に存在するが、それが当人の原始的な欲望に忠実だと、そんなに憎めない。原始的な欲望はこちらも理解しやすいので、あとは相手の知能レベルさえ推し図れれば、どういう状況で何をするかは予想がつきやすく、対策も立てやすい。ところが、原始的でない欲求、私から見たら「そんなことして一体全体なんの得になるの?」というようなことで迷惑をかけてくる人々がいる。こういう奴らは脅威である。
・「識別コストは難しい」
少し前、知り合いから、「オスがオスに交尾を試みる生物がいるらしいが、それは人間以外でも同性愛があるということか?」と聞かれた。私は「ある種の昆虫では、同種か他種か、あるいは性別を識別せずに交尾を試みるものが知られていて、そういった種では識別にコストをかけるより、トライの数を増やすことで適応度を増していると考えられている」と答えた。洞窟や深海に住む生物が発達した目を持たないというのはよく知られているが、生物学においては生物のあらゆる機能にはコストがかかるという見方をする。人間は識別能力を教育や高度技術によって高めることで、適応度をあげるという手法を高く評価しがちであるが、教育や高度技術にかかるコストが、得られる利益を上回っては意味がない。私は例えば、コンピューター関連の小物 (ケーブルとか、HDDケースとか)を買うときは、決まったメーカーから買うようにしている。現時点で出回っている全製品の機能と価格を比較して最良のものを選択するのが良いようにも思えるが、たかだか数千円の製品にそれだけの識別をする時間と労力がもったいないと思っているからだ。とはいえ、この考えを突き詰め行動すると、世間一般で差別と呼ばれる行為に当たる場合があるので、気をつけなければならない。
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