私自身が面白い話を次々繰り出せる人間ではないのだが、面白い話をする人間にはなりたいと思い、その方法論を考えている。
私が思うに、面白いトークができるようになるまでには次のようなステップを踏む必要がある。
1) 自分が面白いと思うトークをする人間を見つけ、その人の話していることを聞く
2) 1)で聞いた話を覚えて他人にする
3) 面白い行動をしている人を見つけてよく観察する
4) 3)で観察した人の話を他人にする
5) 自分で面白いことをするか、他人が面白いことをするよう誘導し、その話を他人にする
1) では”自分が”面白いと思う人を見つけるのが大事だと思う。他人が面白いと言っていたからという理由でその話者の技術を真似ても、自分が面白いと思っていなければ、会得した時の満足感が低いのではなかろうか。
2) では、元となる話の特に順番に注意を払い、コピーする必要がある。声の調子や身振り手振りが面白さに効いているネタはハードルが高いので、順番さえ守ればある程度面白くなる話題にするのが無難である。
ある程度コピートークができるようになったなら、元となる話のエッセンスを抽出したり、あるいは相手に合わせ必要な説明を加えて話せるようにする。ちゃんと元ネタの背景について知識が無いと、自分も面白さが分からないまま話すことになってしまう。
3) では、よく考えながら観察することが大事である。なぜあの人はこんな行動をしているのだろうか、このあとどうなるのだろうか、といった推測を話に付け加えないと、ただの観察だけで終わってしまう。
4) からはオリジナルの話をすることになるのであるが、何をどういう順番で話し、(場合によっては)どのくらい盛るか、というのは何度か人に話してみないと判断つかないことが多い。そこで、最初は自分の話がたとえつまらなかろうと耳を傾けてくれるやさしい人を相手に話してみて、反応を伺うのがよい。相手がある程度トークできる人間であれば、自分の話に適当な相槌を打ったり、あるいは分からないと思ったところを質問しながら聞いてくれるだろう。そうしたら、次に別の人に話すときは、そこをあらかじめ説明するようにすれば、スムーズに相手に伝わるのである。
5) 基本的には3)と4)を繰り返すだけで、あるいは上手いことアレンジする能力を身につければ1)と2)をするだけでも、面白い話をする人間にはなれる。しかし、他人をじっと観察しているだけでは、なかなか面白いことが起きないという場合もあるだろう。そういうときは自分から仕掛けていくしかない。さらに理想とすべきは、他人にも話のネタを提供する、ということであろう。普段から新しいことを色々試してみる(新しい店で買い物してみる、これまで話したことの無い人と話してみる、等)よう心がけるだけで大分違うはずだ。
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