凄いのできてる

あの有名なコピペサイト、「やらおん!」のサイトをプロキシ経由で表示させるサイトができているのに気づいた。

やらおん!」 (タイトルは変更無いが、リンク先はプロキシ版)

 しかもこのプロキシは、広告画像を削除する機能を持っていて、サイドバーの広告画像がばっさり消えている。そこでとりあえず、通信量をFirebugのネット機能で調べてみた (以下、3回の試行で得られた数値を記す)。

元サイト:6MB, 6.5MB, 6MB
プロキシ:2.5MB, 2.7MB, 2.7MB

 ちなみに私は普段からAdblockを使っているが、「やらおん!」の広告はAmazonのものが主で、これはAdblockの初期設定だとフィルタにかからないことが多い (Adblockを無効化したが、結果はほぼ変わらなかった。)。で、結果を見ると分かるように、プロキシ版では表示する際にブラウザが受け取っているデータ料が半分以下になっていることが分かる。プロキシがちゃんと機能し、閲覧者にとって有用な状態になっているのが分かる。また、どうやら画像などはプロキシサーバーにキャッシュされているらしく、プロキシを通した方のサイトでも、特に表示が遅いということは感じられなかった。むしろ元サイトの方がいろんなところから画像を取ってくる必要がある分、表示に時間がかかる。まぁもっともこのあたりは接続者数やコンテンツの変化でどうとでもなるが。

 で、ここからが本題。このプロキシを通した方のサイト、これは元サイトの管理人とは別の人が運用していると思うのだが、これは大丈夫なのだろうか? 正直言って、このようなサイトの設置自体は、私でも少し時間をかければできる技術レベルで、大したことは無いと思う。なんだったら、元々の広告が表示されていた場所に、別の広告、つまりプロキシを通して表示させるサイトを設置した人間の利益になるような広告を設置することだってそう難しい話ではない。ただ、問題はそれを著作権的にやっていいのかという話である。

 プロキシ自体の設置については問題が無いと思う。というか、私も広告ブロック用のプロキシを設置し、一般公開している。だが、自身のWEBサーバー (あるいはドメインと言い換えてもいい)で、他人のサイトを表示させるとなると、それはマズいはずだ。上でリンクを張ったサイトでは、そのURLにブラウザからアクセスすると、自動的に他サイトをプロキシを通して(=つまり改変された状態で)表示させている。……とここまで書くと、ある程度WEBに詳しい人なら、考えるはずだ。「じゃぁ、グーグルとかがやってることは大丈夫なのか?」と。グーグルは、広大なウェブの世界をロボットによってクロールし、世界中のサイトを自社のサーバーにキャッシュし、それを公開するという作業をしている。クロールの拒否を宣言することによってその行為を拒否することはできるが、それをしていなければ、許可していると見なされて、勝手にキャッシュを作られるのである。もちろん、こういうことをしているのはグーグルだけではない。実際、私が自分のサイトに掲載した文章も、一部が他のサイト上に無断で掲載されている。ただその場合は、多くが参照元、つまりこの場合は私のサイト、へのリンクを張っており、掲載している文章が他のサイトからの引用であることが分かるように表示させているものである。このような手法は、現在のWEB世界においては、暗黙の了解として問題ないことになっている。

 が、これは一体どこまで問題ないのか、ということが考えるべき重要な問題で、例えば私が書いたブログの記事を、一つまるまる転載するのは、引用元へのリンクを張りさえすればOKなのか、というと、これはNOのはずである。なぜなら、引用の範囲を超えているからである。と考えると、上でリンクを張った「やらおん!」のプロキシ版サイトは、元サイト管理者の合意の基に公開されているのでない限り、WEBマナーとして、あるいは法的にも問題があるのではないかと私は思う。いくらページ上部にProxyを通した結果であることを示してはいても、それは同じである (Googleのキャッシュページとは、検索結果の一部として表示されるという点で異なる)。どう考えても元サイトの管理人には不利益しかもたらさない。いくら「やらおん!」の元サイトが糞みたいなコピペブログだとしても、法的に問題のある可能性があるなら、その方法で悪を返すのは間違っている。

 ではどうするか。私が考えた一つの案は、プロキシを通して表示させる元サイトを、閲覧者に指定させる方法である。要するに、問題はyaraon.netというURLにアクセスすると、自動的にhttp://yaraon.blog109.fc2.com/の内容が表示されてしまうことにある。そこで、例えばxxxxxx.net?url=http://yaraon.blog109.fc2.com/というURLで開くと、http://yaraon.blog109.fc2.com/の内容がプロキシを通した状態でxxxxxx.netのドメイン下で見える、という設計にすればよいのだ。”閲覧者が”アドレスを指定するのだから、xxxxxx.netの管理者は、ただただプロキシサーバーと、その結果を表示するWEBサーバーを提供しているに過ぎない、ということになる。アドレスの指定はフォームを設置すれば初心者にもそれほど難しくないだろう。既にリンク先URLの書き換えは実装しているようなので、技術的にも無理じゃないはず。これなら特定のサイトの管理者から苦情を言われることは無いだろう。この”体”をはっきりさせるためには、ロボットのクロール拒否とか、色々すべきことがある。

 ……と長々と書いてきたが、疲れたのでいったん終わりにする。この件については気が向いたらまたいずれ詳しく書きたいと思うが、コメントなどあればどなたでも結構なので、議論しましょう。

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