「変態王子と笑わない猫。」を私が面白いと思うのはなぜか、と考えてみると、ヒロインの魅力もさることながら、男性主人公が好印象であるというのが理由であろう。これまで私は様々なライトノベル、マンガ、ゲームで、様々な男性主人公に触れてきたが、まぁどいつもこいつも気にくわない奴ばかりであった。例えば原作を全巻購入して読んでる「禁書目録」シリーズの主人公であるところの上条当麻は大嫌いだし、ゲームで言えば「Fate」シリーズの衛宮士郎なんかが気に障る。もちろん、共感できる男性主人公が登場する作品もあるにはあるが、どちらかというと、私が好む男キャラは脇役や敵役であることが多い。なにかこう、世間が望む(だからそれに沿った作品が多く製作される)物語のヒーロー像が、私の好みと合わないのだろう。が、「変猫。」の主人公(名前が思い出せないが、わざわざ調べるほどのものでもない)は、少なくともアニメ3話までは、かなりの好印象である。特に3話で、小豆梓が前に通っていた学校の生徒と話す場面などは良かった。一般的な(=私の嫌いな)主人公なら、あそこで(あるいは2話で小豆梓が彼女達と接触した際に登場して)キレて、自分にとって身近である側を完全に擁護する発言をしていたはずだ。しかし「変猫。」の主人公(名前が思い出せないが、わざわざ調べるほどのものでもない)は違った。問題に対処するため冷静に行動した。そして小豆梓に対し、これから自分と長く付きあう人間として向き合った。つまり、(少なくとも)友達として付き合っていこう、という心構えで、小豆梓の弱点を指摘し、それに対処するため協力することにした。これは上級な人間関係である。
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