廃棄された漫画に関する短い考察

 昨日、昼に下宿へ帰って来た時のこと。自転車を止めてマンション内に入ろうとしたら、資源ゴミ置き場に漫画の単行本が積まれているのを発見した。作品名は出さないが、2作品ある片方は今アニメを放送しているジャンプ作品である(この情報で既にかなり絞られたが)。本の状態もよく、目立った汚れや損傷は無い。古本屋に行けば計11冊で800円くらいにはなるんじゃないかという感じである。まぁそこまで持って行くのが既に面倒だがな。ただ私もその片方、アニメ放送している方は実際観てるから、「折角だし(何がだ)拾っておこう」と考えて全部回収した。

 ところが、部屋に入って縛ってあった紐を解き、巻数をチェックしてみると、これが妙である。以下にそのリストを示す。

作品A 4, 5, 6, 8
作品B 12, 13, 16, 17, 18, 20, 21

 「気持ち悪っ!!」全然揃ってねぇよ。1巻から始まってねぇ、連番じゃねぇ、何なんだ一体。田舎の民宿に置かれている漫画と一緒、ところどころ巻数が抜けている。拾ったもんに文句つけるのもどうかとおもうが、正直イライラする。うんまぁ、1巻が無いのは分かるよ。途中まで友達から借りて読んでたけどある時から続きは自分で買うようになったとかな。でもさ、それなら作品Bで言うところの、14, 15, 19巻はどうしたんだ?何故ここだけ抜けてるんだ?てかさ、作品Bって最新刊が22巻なんだよ(あーあ、もうこれで作品確定だ)。古くなったから捨てるって感じの本じゃないわけね。つまり謎、謎である。

 しかしそこは私も一応理系の端くれである。この謎を説明するために、幾つか仮説を立てるに至った。

1. 欠けている巻数には非常に”実用的”な内容が含まれる

 まぁこういうこと書いちゃうから作品名伏せたんだけどね。捨てた人間からすると、こう何か特別な感情を抱いているキャラがいて、そのキャラが登場する回だけ残しておけばいいんじゃね?と結論づけたんじゃないかと。この仮説を検証する為には、捨てられていた巻とそうでない巻、これを注意深く分析しなければならない。キャラの登場とかそういう0 or 1な分かりやすいのならいいが、実用性の有無についてまで論じるとなると、ちょっと難しいかもしれない。妙な性癖の持ち主である可能性も否定できないからな。

2. 重複して買ってしまった巻である

 私はやったことが無いが、コミックスを沢山買っているドジッ子ならありうる。存在するのか知らないが、何か特典狙いとかで複数冊買った可能性もあるな。しかし前者だとすると、少なくとも作品Bの全22巻で12-21の間に限って計7巻も間違って買ってしまったということになる。これは幾ら何でもダメすぎだろ。後者であれば記録を漁って検証が可能かもしれないが、ちょっと面倒なのでやらない。

3. 購入者の意図に反して捨てられた

 説明のしやすさとしてはこれが一番かも知れない。私の住むマンションは基本的に学生が住んでいるが、そこに親御さんがやって来たとする。合鍵(持ってんの?)を使って開けてみると、部屋には漫画本が散らかっていた。なんてこった、高い学費を払って仕送りもしてんのに、息子(娘)はこんなもん(私の意見じゃありません)に金を使って、勉強はちゃんとしているのかしら?(母に固定?)もう仕方ないわね、あの子が帰ってくる前に捨てちゃおうかしら。よいしょっと。……とまぁこんな感じで母親が息子の部屋にあった漫画を捨てたと。母親は漫画の巻数を揃えて捨てるとか、そういうことしないから。つまり今回捨てられなかったのは、友達に貸してたとか、部屋の中で目につきにくい場所に置いてたとか、そういう理由で母親の目を逃れた生き残りなのである。

 とまぁこんな感じだろうか。他にも思いついたら是非教えて欲しい。私が考えるこの謎の最大のポイントは、本の状態にある。雑に扱われた感じが一切無いのだ。表紙の光沢部分にもほとんど傷が無い。こんな良品は多数の人間が手に取るような場所(定食屋とか)に置いてある感じではないのだ。本を大事にできる人間が新品で買ったにも関わらず、なぜか巻数がバラバラで捨てている(or 捨てられてしまった)のだ。

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