ケーブルの話

 コンピュータパーツのなかでケーブルというと、CPUやGPUなどに比べ随分と地味な存在ですが、決してぞんざいに扱えるものではありません。電源やマザーボードと各パーツを繋ぐ重要な役割を果たし、特にデータをやりとりするケーブルではその性能・品質がコンピュータの性能に大きく影響を与えるからです。そこで今回はケーブルの着目点について書きたいと思います。

 ケーブルの規格を把握する上で特にチェックしたいもの、それは

1. 転送速度(実効速度)
 いわゆる○○bpsというやつが転送速度。実効速度○○MB/sという表記もあるが、両者の数値は異なり、また単純に8bit=1Byteで変換できない場合もあるので注意が必要。例えばSATA 3.0なら転送速度は6Gbpsで実効速度は600MB/sとなる。

2. 電力供給能力
 USBは有線のマウスやキーボードがUSBポートに接続するだけで動作することから分かるように、電力供給能力がある。しかしSATAやPATAにはない。供給できる上限も規格ごとに決まっていて、USB 2.0なら5V 500mAであるから接続する機器の消費電力には注意しないといけない。

3. 長さの限界
 ケーブルには同じ規格でも様々な長さのものが売られていることがあり、また延長ケーブルの類も売られていることがあるが、基本的にケーブルというものには規格ごとに最大長が決まっている。例えばUSB 2.0なら5m、USB 3.0だ3mで必ずしも上位規格で長いというわけではない。

 以上3点が分かっていれば、ある程度ケーブルを選んだり語ったりできるでしょう。他にはツリー上のハブ構成で拡張するのか、それともデイジーチェーンなのかとか。規格のバージョン間でケーブルの互換性があるのかとかも重要でしょう。イーサネットとかだと物理的な構成も色々あって奥が深いです。

 個人的に好きな接続規格はADC(Apple Display Connector)ですかね。完全なるAppleの独自規格という素晴らしさに加え、映像信号と電源とUSBを1本にまとめているというスッキリさがたまりません。とは言っても私、ADC端子を搭載したPowerMac G4を持ってはいるものの、ADC接続のディスプレイは持ってないんですがね。今じゃもう製造されてないですし。

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