ちーあーゆー

 ちょっと前に疎水で見た釣り人の話。京都市左京区周辺には釣りができる場所が少ない。賀茂川(あるいは鴨川)はあるが、そこで釣りをするには雑魚であっても入漁料が必要である。が、疎水は多分その範囲外。一応魚もいるとこにはいるし、釣れないことは無い(ただし場所によっては釣り禁になっているので注意)。んで、こないだ京都市動物園裏の疎水に行ったら、釣りをしてるおっちゃんがいた。3mくらいののべ竿で、疎水が流れ込むところへ仕掛けを放り込んでいる。そしてなんと、入れてすぐ引張り上げるだけで、魚を次々と釣っているのである!しかも1度に複数匹かかっていることもあるようだ。餌を付けている様子が無いことから、何かサビキのような仕掛けなのかと思うが、分からない。釣っている魚もどうやら5cm程度が主なようで、たまに大きいのがかかっても10cm程である。その種類も遠目からでは分からない。気になったので、「何を釣ってらっしゃるんですか?」とおっちゃんに尋ねてみた。するとおっちゃん、「鮎」と素っ気ない返事。なるほど稚鮎か。おっちゃんの持っている釣り具をさりげなくチェックすると、「稚鮎パール」という仕掛けセットが。針に光るものを付けてエサ無しで喰わせる一種の疑似餌である。成熟した鮎が岩に付着した藻類を食べることはよく知られているが、成長段階ではプランクトンや昆虫等、普通の魚と同じ様なものを食べている時期がある。そこを釣るのが稚鮎釣りである。おっちゃんの釣りをしばらく見せてもらうと、どうやら大きめのがかかった時だけビクに入れ、それ以外は全てリリースしているようだ。それにしてもよく釣れている。計ったわけではないが、確実に5分間に10匹程度のペースで釣っていた。

Post a Comment

Your email is never published nor shared.